【その残業代、本当に合っていますか?飲食店で多い残業代トラブル5選】
「残業代はちゃんと払っているつもりだから大丈夫」
そう思っていても、実は気づかないうちに計算ミスや認識のズレが起きているケースは少なくありません。
特に飲食店や小規模事業では、
・長時間労働になりやすい
・勤怠管理が複雑
・人手不足で確認が後回しになる
といった理由から、残業代トラブルが起きやすい傾向があります。
そして怖いのが、
👉 “悪意なく間違っている”ケースが非常に多いこと。
今回は、飲食店などで実際によくある「残業代トラブル・計算ミス」をわかりやすく解説します。
登場人物紹介

30代ファストフード経営者
最近残業代のトラブルの記事を読んだことで
自社でももしかしたら
何か間違っているのではないかと
最近不安に思っている。

給与計算や助成金周りので悩んでいる。
経営者の前に突然現れて
悩み相談に乗ってくれる。
①「残業代込み」にしてしまっている

うちの会社の残業代って
合ってるのか…?
あの記事読んだら不安になってきたな

残業代についての悩みですか?

え?どなたですか?

給与計算周りで悩んでいる経営者の方の
悩み相談に乗っているものです。

そうなんですか。
他に相談できる方もいないのでお願いします。

わかりました。
ちなみに残業代のどんな悩みですか?

うちの給与体系が残業代込みに
なっているんですが、以前見た
ある記事にやり方によってはトラブルになる
可能性があると書かれていて…
不安になっているところです。

なるほど。こんなようなケースだと
トラブルになる可能性があります。
例えば👇
「月給25万円(残業代込み)」
このような求人や給与設定を
見かけることがあります。
しかし、これは
・何時間分の残業代なのか不明
・固定残業時間を超えた分を支払っていない
などがトラブルの原因になる可能性があります。

うちの会社こんな感じになってます…

それは変更した方がいいですね。
ただ改善方法もありますのでご安心ください。

よろしくお願いします!

固定残業代を導入する場合は、
少なくとも👇3点を明確にする必要があります。
・何時間分なのか
・固定残業代の金額
・超過した場合は追加で支払うこと
「残業代込み」とだけ書かれている状態は、
注意が必要です。

なるほど
固定残業代が何時間分なのか
その時間に対して金額がいくらなのかを
明確にすることが大事なんですね。
② 割増率の計算ミス

割増率の計算も気を付けたいポイントですが
しっかりと出来ていますか?

うーん
出来てると思いたいんだけどな。

ちなみに営業時間って何時までですか?

午前0時までです。

なるほど。それでは深夜割増も
関わってきますね。
割増の基本ルールはご存知ですか?

そうですね。
法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えた場合は、
25%以上の割増賃金が必要ですよね?
それと22時〜5時の深夜労働には、深夜割増も発生しますよね?

その通りです。プラスで注意点とすると
特に多いのが👇
👉 深夜割増だけ支払っているケース
しかし実際に、「残業」+「深夜」
の両方に該当する場合があります。
つまり、深夜に残業している場合は、
両方の割増を考慮する必要があります。

なるほど
うちの会社もあり得ますね。
注意しないとな…

それともう1つがさらに注意が必要です。
月60時間超の残業(中小企業も適用)
は残業部分が50%になるため、
- 時間外50%
- 深夜25%
で、75%割増になるケースもあります。
ここ、飲食店でかなり計算ミス多いです。

確かに
60時間超はしっかりと確認しないと
抜けそうですね。
③ 「店長だから残業代なし」になっている

店長だから残業代なしにしていませんか?

え?管理職って残業代払わなくて
いいんじゃないんですか?

これも飲食店で非常に多いケースです。
「店長だから管理職」
「責任者だから残業代なし」
と考えている会社もありますが、
実際には注意が必要です。

え?!
そうなんですか?
うちの会社は店長はみんな管理職扱いです。

まず管理職と管理監督者は別物です。

そうなんですか?
同じようなものだと思ってました。
どんな違いがあるんですか?

よく混同されますが、
- 管理職(会社内の役職)
- 管理監督者(労働基準法上の扱い)
は別です。
つまり、
👉 「店長」
👉 「マネージャー」
👉 「責任者」
という肩書きだけでは、
残業代なしにはできません。
労働基準法上の「管理監督者」に
該当するかどうかが重要になります。

なるほど
うちの会社で管理職としていても
管理監督者に該当しないと残業代を
払わないといけないんですね。

その通りです。

ちなみにどんな場合が
管理監督者に該当しますか?

例えば👇
・経営に関する重要な権限がある
・シフトや出退勤の自由度が高い
・一般社員より明確に高い待遇
・労働時間の管理を厳しく受けていない
などが判断材料になります。
考え方とすると
従業員と同じ作業をするのではなく
従業員達を管理するイメージですね。
👉 「店長=残業代なし」と単純に
考えるのは危険です。

なるほど
うちの会社は大丈夫かな…
少し不安になってきたな。
「うちの管理職は大丈夫?」を確認しませんか?
飲食店では、
管理監督者の判断を誤っているケースも少なくありません。
- 店長に残業代を払っていない
- 深夜割増も対象外にしている
- 実態確認をしていない
このような場合は注意が必要です。
現在の運用確認や給与計算の見直しについて、
お気軽にご相談ください。
「今の運用で問題ないのか確認したい」など
お気軽にご相談ください。

ちなみに飲食店でよくあるのが
例えば👇
- 店長なのに毎日タイムカード打刻
- 人手不足で現場作業中心
- シフトの自由がない
- 一般社員と給与差がほとんどない
この場合、
👉 「管理監督者」と認められない
可能性があります。

なるほど
見直してみます。
④ 着替え・準備時間を労働時間に入れていない

飲食店や美容系で多いのが、このケースです。
例えば👇
・制服への着替え
・開店準備
・清掃
・朝礼
こうした時間を労働時間として
扱っていないケースがあります。

あー確かに
うちの会社も曖昧になってるかもです。

しかし注意点が
👉 業務命令として行っている
場合は、労働時間に該当する可能性があります。
「営業前だから労働時間ではない」と
思い込んでいるケースも少なくありません。
⑤ 勤怠が自己申告だけになっている

残業はどんな管理の仕方をしていますか?

残業した人は書く形の
自己申告制になっています。

それはよくあるケースです。
運用自体は珍しくありません。
しかし、
👉 「記録がない=残業していない」
とは限りません。
実際には👇
・LINEのやり取り
・防犯カメラ
・PCログ
などから労働時間が
判断されるケースもあります。
そのため、自己申告だけに頼りきった
管理はリスクがあります。

なるほど
そういった情報からも
労働時間と判断されることがあるんですね。

そうなんです
ここの管理をしっかりしていないと
後に残業代を請求される恐れがあります。
「うちは大丈夫だと思っていた」が一番多い
実際、残業代トラブルで多いのは、
👉 「悪意がある会社」よりも、
👉 「知らないまま続いていた会社」です。
特に小規模事業では、忙しさから“なんとなく運用”になってしまうことも少なくありません。
だからこそ、早めに確認しておくことが大切です。
最後に
残業代トラブルは、「悪意があった」というより、
“昔からのやり方”
“なんとなくの運用”
で起きているケースが非常に多いです。
ただ、
従業員とのトラブルや、
労基署対応につながる前に見直すことで、
防げるケースも多くあります。
「今の給与計算が合っているか不安」
「固定残業代が適法か確認したい」
という場合は、
お気軽にご相談ください。
「うちのやり方、大丈夫かな…」など
お気軽にご相談ください。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
